こんにちは! くのーるです!
今回は、コンタクト センター (コールセンター) を営む弊社が、同部門を 完全テレワーク化 するに際して学んだ ヘッドセットの選び方、そして 自信をもっておすすめする最強の PC 用ヘッドセット をご紹介します! 🚀
PC 用ヘッドセットは、テレワークの必需品!
オンライン ミーティングをおこなう方など、ヘッドセット選びの一助になれば幸いです!
突然はじまったテレワーク
フロント・ワークスは、おかげさまで創業 22 年となる企業ですが、じつは 2019 年以前まで 100% オフィス出社 で運営をおこなっていました。
それが 2020 年から流行し始めた新型コロナウイルス感染症をきっかけに、感染対策として急いでテレワークを導入した、いわば テレワーク ビギナー な企業です。
このとき、まっさきに課題に上がったことは弊社の中核事業の一つである コンタクト センター部門を、どうやってテレワーク化していくのか という点にありました。
テレワーク前につかっていた電話システム
テレワーク化する前のコンタクト センター部門では、自社内に敷設された電話回線交換機 (PBX) と、いまはなきオフィス電話の定番機「NEC Aspire X」との組み合わせで運用をおこなっていました。
当然ながら上のシステムでは、社内でしか電話を受けることができない 状態です。
そこで在宅でも電話業務がおこなえるよう、クラウド PBX というサービスを導入して、オンラインの PC で電話を取れる ようシステムを一新することにしました。
そうして導入したのが、以下の クラウド型テレフォニーサービス BIZTEL です。
ヘッドセット選びについて
おさえておきたい 5 つのポイント!
BIZTEL などのクラウド PBX を導入することで、拠点に依存しない PC を使用したオンライン電話 の仕組みを整えることができます。
次に重要になってくるのが PC に接続するヘッドセット選び です。
PC で電話をおこなうということは、基本的に PC 用のヘッドセット を用いて、通話をおこないます。
しかし PC 用ヘッドセットは、オフィス電話機用のヘッドセットのように ビジネス通話を想定したものだけではありません。
ヘッドセットは「最低限、通話はできる」といったレベルの廉価なものや、特有の定位・周波数特性をもつゲーミング ヘッドセットなど、さまざまなモデルが市場には存在します。
「一番手頃な PC 用ヘッドセットかっとけばいいや!」「口コミで人気がある!」といって、ビジネス向けではないヘッドセットを購入してしまうと、後悔してしまう場合があります。
コンタクトセンターに限らず、PC でのオンライン ミーティングをおこなう方も次のような ビジネスで使える高品質なヘッドセット が望ましいです。
- 通話相手にクリアな声が遅延なく届く
- 周りの雑音がマイクに入らない
- 通話相手の声がはっきりと聞こえる
- 長時間でも快適なつけ心地
- 耐久性が高く壊れにくい
マイクについて
指向性
マイクの品質は、相手方の通話体験に直結するため、こちらはしっかりと吟味する必要があります。
マイクには 音を拾う方向性の性質 = 指向性 の概念があり、ざっくりと以下のような種類があります。
さきにいうと、単一指向性マイクを選びましょう。
たとえばオンライン ミーティングでは、スマートフォンなどにも付属していることがある マイク機能付きのイヤフォン を PC に接続しているケースも多いと思いますが、このマイクはポジションの関係上 無指向性 が大半です。
このタイプのマイクは、360°あらゆる方向の音声を集音するため、周囲の騒音・雑音を拾いやすい性質 があります。
くわえて、マイクのポジションが一定ではないため声の音量入力バランスも不安定です。
一方、PC 用ヘッドセットでは、マイク ポジションが常に口元にあるため、前方の音のみを拾う 単一指向性 のものが一般的です。
単一指向性であるヘッドセット マイクは、無指向性に比べて 周りの雑音を拾いにくく、マイク ポジションが固定されているため、安定した音量でしっかりと自分の声を相手に届けてくれます。
とくにオンライン ミーティングでは、マウス クリックやキーボードのタイピング音が入りやすいため、通話相手のためにも単一指向性マイクを使用した雑音対策が大切です。
ノイズキャンセリング
単一指向性マイクを使用する他、雑音対策として強力に機能するテクノロジーが ノイズキャンセリング です。
こちらは文字通り、マイクに入力される音声成分のうち、騒音・雑音・リップノイズ・ポップ音などをカットしてくれる技術です。
ここでいう「ノイズキャンセリング」は マイク入力に対してのノイズキャンセリング です。ヘッドセットの中には、マイクではなく スピーカー出力 (聴く方) に対するノイズキャンセリング対応もあるため、ヘッドセット選びの際は留意してください。
ビジネス向けの高品質なヘッドセットには、ノイズキャンセリング機能を搭載したモデルが多々ありますので、本機能に対応したものを積極的に選ぶとよいでしょう。
ただし昨今は PC 側でノイズキャンセリングを実現するテクノロジーも登場してきており、ヘッドセット自体が対応していなくてもノイズキャンセリングを活用できる場合があります。
ソフトウェア ノイズキャンセリング | バーチャル ノイズキャンセリング | ハードウェア ノイズキャンセリング | |
---|---|---|---|
代表的な製品 | Google Meet, Zoom, Teams など | Krisp など | NVIDIA Broadcast (旧 RTX VOICE) など |
概要 | Google Meet, Zoom, Teams といった最近のビデオ会議ソフトウェアには、ソフトウェア自体がノイズキャンセリング機能を持っていることが少なくありません。 | アプリケーションとデバイス ドライバーとの中間に入り、仮想的なノイズキャンセラーとして動作します。そのためソフトウェアに依存せず、 PC に入力されるすべてのマイク入力音声がノイズキャンセリングされる点が特徴 です。とくに Krisp は AI のディープラーニング技術により高い精度で、これを実現しています。 | NVIDIA 社の一部 GPU では AI 技術によって強力なノイズキャンセリングを実現 します。実際に社内のデモ機で検証した結果、近くにある扇風機・ドライヤー音など大きな騒音も完全にカット するほどの強力なノイズキャンセリングでした。 |
しかしながら、もとのマイク品質が低いものでは、これらのノイズキャンセリング技術を適用した際に、自分の声自体も不自然になってしまうケース があります。
またトラブルなく、つねに安定した品質のノイズキャンセリングを求める場合、ヘッドセット自体に搭載されているノイズキャンセリングのほうに軍配があがる と思います。
接続方式
ヘッドセットと PC を接続する際のおもな接続方式としては、以下の四種類です。
- USB 接続
- Bluetooth (無線)
- 4 極ミニプラグ
- 3 極ミニプラグ
結論からいえば、USB 接続を選べば間違いありません。
まず 3, 4 極ミニプラグは、大半の PC 本体に標準搭載されているピンジャックに差し込めば利用できるため、互換性と手軽さに優れていますが、 アナログ信号による伝送 で PC 側のオンボード サウンドで音声処理をおこなう関係上、ノイズが入りやすい性質 があります。
Bluetooth については、無線で使い勝手は非常によいものの、デバイスとの相性・電波干渉によるノイズ・充電忘れなどのリスク があります。
また今日現在の Bluetooth ヘッドセットは、高音質なオーディオ用の A2DP と、音声通話用の HFP という 2 種類のプロファイルが、状況に応じて切り替わりながら動作する仕様になっています。
少し専門的な内容になるため詳細は割愛いたしますが、Bluetooth ヘッドセットによる音声通話時には HFP プロファイルが強制的に適用されます。
この HFP プロファイルは、最低限ハンズフリー通話ができる程度のスピーカー仕様 (モノラル / 16bit / 16kHz) となっているため、通話時の音質がよくありません。
一方 USB ヘッドセットの場合は、ヘッドセット本体に搭載されている USB DAC によって人間の声をデジタル信号に変換し、USB 経由で PC に伝送するため、他の方式と比べて もっとも音質がよく、ノイズも少ない方式 になっています。
快適性
最後にヘッドセットを選ぶ際には、以下の 3 点を重視してください。
- とにかく軽い
- 長時間つけてても痛くない
- 耳が蒸れない
とくに弊社の場合は、コンタクト センター部門に限らず、大半のメンバーがヘッドセットを常につけている状態がデフォルトの勤務スタイルであるため、装着時の快適性にはこだわっています。
いくら高性能なヘッドセットであっても、上記の点で問題があると、そもそも つけていられない という問題が起こるケースがあるため注意してください。
とにかくヘッドセット本体は 軽いに越したことはありません。
ヘッドセット自体に重みがあると、首の疲れや肩こりなどの原因になります。
くわえてイヤーパッド (耳に触れるクッション部分) が分厚く、通気性のよくないタイプのものでは、蒸れてしまって 耳にトラブルが起きてしまう場合もあります。
これらに注意のうえ、ちょうどいい締め付け具合、クッション性があるヘッドセットであれば長時間つけていても快適です。
またサイズが合えば、以下のようなヘッドホン カバーを取り付けることもおすすめです。
汗や蒸れを軽減してサラサラとしたつけ心地を維持できるうえ、抗菌防臭加工・水洗い可 なので大変衛生的です。
いろいろ試してきたヘッドセット遍歴
フロント・ワークスでは、これまでにさまざまなヘッドセット試してきましたので、その遍歴を紹介します。
BUFFALO BSHSH12WH
テレワーク前から一部の部門で利用していた、社内オンライン通話用のヘッドセットです。
正直にいってしまうと当時、値段が手頃という理由だけで選んだものです (反省)
こちらは 3 極ミニプラグによるアナログ接続で最低限、通話ができればよいといったレベルの品質になっています。
期間が経つにつれてイヤーパッド部分がボロボロになってきたり、マイク・スピーカー部分にトラブルが発生するなど、価格を考えれば仕方がないものの、耐久性に難がありました。
とにかく安くヘッドセットを手に入れたい! という場合はありかもしれません。
Logicool H111
こちらもテレワーク前に一部の部門で使っていた廉価なヘッドセットです。
BUFFALO BSHSH12WH と同価格帯のエントリー モデルに位置しますが、イヤーパッドの耐久性はこちらのほうがあり、BUFFALO BSHSH12WH ほどボロボロになることはありませんでした。
また接続方式は 4 極ミニプラグのため、3 極のようにマイクとスピーカー端子が分かれていないため、PC によっては変換ケーブルが必要となります。
こちらも価格なりの品質となっています。
GOOSERA ゲーミングヘッドセット
こちらは失敗談です……。
コロナ第一波で在庫がないとき、なんとか一時しのぎで購入したヘッドセットになります。
接続方式は 3 極ミニプラグ (4 極変換ケーブル付き) となっており、音質はアナログ相応の品質となっています。
しかし USB ケーブルも付属していて「お、USB 接続もいける!?」と思ってつなげてみたら、ヘッドセット本体の LED ライトを光らせる電源供給用ケーブルでした 笑
また大型のヘッドセットで重量があり、ビジネスでの長時間装着にはあまり適していません。
ゲーミング ヘッドセットは、文字通りゲーム用途にチューニングされているため、ヘッドセットだからといって何でも仕事に使えるわけではなく、適材適所があることを痛感しました。
テレワークに向けての機材準備が間に合っておらず、メンバーに迷惑をかけてしまったことは今でも反省です。
ヘッドセット自体は、大型スピーカー搭載でゲーミング向けの迫力ある低音が楽しめる味付けになっており、用途があっていれば価格バランスの良い商品だと感じました。
Logicool H340r
Logicool H340r は、テレワークで試しにヘッドセットを使ってみようという場合、はじめての 1 台として おすすめできるヘッドセットです。
接続方式は USB となっており、これまでに紹介してきたアナログ接続方式のものより、スピーカー・マイクの音質がよく、クリアかつノイズの少ない音声を相手に届けることができます。
また 110g と軽量なヘッドセットであり、イヤーパッド部分も耳が蒸れにくいため、長時間つけていることができます。
テレワークでつかえる一通りの条件は満たしており、コストパフォーマンスに優れるエントリー モデル という印象です。
ただしノイズキャンセリング機能については、あまり効果を感じることができず、コンタクト センターなど通話メインのお仕事で使うには一考の余地があります。
また Amazon レビューでは、故障トラブルの例もあるため、耐久性については価格相当の品質と考えたほうが良いかもしれません。
たどり着いた答え、コンタクト センター向けの最強ヘッドセットは「Jabra Engage 50」だ!
こうして、さまざまなヘッドセットを試し、弊社がたどり答えが、こちらの Jabra Engage 50 です。
世界で最もパワフルな業務用ヘッドセット
Jabra Engage シリーズは、コンタクト センターでの利用が想定されている、プロ品質の業務用ヘッドセットです。
もちろんコンタクト センターだけではなく、業務用ヘッドセットは テレワークなどのビジネス用途にぴったりなモデル となっています。
その高い品質は、試験段階でコンタクト センター部門のメンバーたちも納得で、現在フロント・ワークスでは すべての社員に対して、Jabra Engage 50 を支給しています。
最高のマイク品質と強力なノイズ キャンセリング
Jabra Engage 50 のマイクは、独自の 3 マイク システムによる強力なノイズキャンセリング機能を搭載しており、周囲のノイズや呼吸音を完全にカットします。
ためしに手元のキーボードを 大きな音が立つように激しくタイピングしたとしても、ほぼ無音です。
そのため、テレワークで気になる 家庭内騒音や近隣の工事音などは一切気にする必要がありません。
コンタクト センターであれば、お客さまはオペレーターの声だけに耳を傾けることができます。
ステレオかつ超広帯域なクリア サウンドは、より自然に聞こえる会話を実現し、最高レベルの通話体験をお客さまとエージェントの双方にもたらします。
また以下の公式サイトには Jabra Engage 50 と、他のヘッドセットとの比較デモ サウンドが公開されているため、その 強力なノイズ キャンセリングと高音質なマイク性能を実際に聞いてみることができます。
とにかく軽い!
Jabra Engage 50 は、わずか 96g の軽量ヘッドセットです。
テレワークなどで常時ヘッドセットをつける必要がある場合でも、ヘッドセットの重さがストレスになることがありません。
使っていくうちに、どんどん馴染んでいって、いまでは ヘッドセットをつけていることを忘れるときがあります。
充実のユーティリティーと安全性
Jabra Engage 50 のマイクは単一指向性で、声の集音範囲が大変狭いため、マイク ブームを上にあげてしまえば自身の声が入ることがほとんどありません。
マイク ブームをサッと上げれば飲み物をのみたいときや、とっさの咳・くしゃみのときにも安心
また本ヘッドセットには専用のソフトウェア「Jabra Direct」があり、こちらの機能についてコンタクト センター部門のメンバーに聞いてみたところ、とても好評でした。
口元のマイク ポジションの位置がずれているとき、ソフトウェアからアラートがでるのがすごい
スピーカーの左右を反転させることができるので、マイク・有線コードの左右位置を好きにカスタマイズできる
緑色の LED ライトを点灯させることができるので、光り物系ガジェットが好きな私は気分が上がる!
くわえて、本ソフトウェアには Safetone™ 2.0 技術による次世代の聴覚保護技術 が搭載されています。
これは、何らかの理由で耳の危害となりうる大きな音がヘッドセットのスピーカーに入ってきた場合、聴覚を保護するために大音量スパイクを消去します。
このような 安全面においても Jabra ヘッドセットは、プロ品質 となっています。
mimimamo でさらに快適なつけ心地
Jabra Engage 50 のイヤーパッド部分はコンパクトな ソフトレザー タイプ となっており、一般的なヘッドセットよりも 高い耐久性 があります。
しかしながら毎日、常時装着し、ハードに利用しているコンタクト センター部門では 2 ~ 3 年ほどしてくると、さすがに擦れてくたびれてきます。
またソフトレザー タイプのヘッドセットは、しっとりとしたつけ心地となっており、人によっては蒸れを感じるなど好き嫌いがあるかもしれません。
こちらについては、上でも紹介しました ヘッドホンカバー「mimimamo」 を装着すると、 耐久性があがり、サラサラとしたつけ心地になります。
弊社では、希望者に対して mimimamo を別途支給 することで個人の好みに合わせたヘッドセット環境を提供しています。
もしイヤーパッドがだめになってしまっても、Jabra Engage 50 専用イヤーパッドが単品販売されているため、交換することで長く使うことができます
気をつけておいたほうがよいこと
最後に、Jabra Engage 50 の購入を検討される際に気をつけたほうがよいことをご紹介します。
近くの人の声
Jabra Engage 50 は強力なノイズキャンセリング性能を持っていますが、Jabra ヘッドセットに限らずノイズキャンセリングの性質上、近くにいる人の「喋り声」まで完全にカットすることは難しいです。
とくに自身の後方からの喋り声に関しては、単一指向性マイクの集音範囲となるため、音が入りやすくなります。
それでも他のヘッドセットに比べると圧倒的に集音はしにくくなっているため、間違いなく低減効果は感じられる と思います。
近くの人の声を完全にカットしたい! という目的の場合、過度な期待はしないほうがよいでしょう。
オーディオ用途
Jabra Engage 50 のスピーカー特性は、オーディオ向けではありません。
コンタクト センター品質の業務用ヘッドセットのため、大音量スパイクを消去する聴覚保護技術や、相手の声をクリアに聞き取れるようフラットな味付けとなっています。
音楽を楽しみたい場合には、そちらにより適したものを検討したほうがよいでしょう。
まとめ「現代のビジネス マナー」
ヘッドセットの選び方、そして 業務用ヘッドセット Jabra Engage 50 をご紹介いたしました!
Jabra Engage 50 のような業務用ヘッドセットは、一般のヘッドセットよりも高価なモデルになるため、予算とのかねあいで導入が難しい場合もあるかと思います。
しかし業務用ヘッドセットでなくても、上で紹介したような ヘッドセットの選び方 をおさえた高性能なマイクをもつ機材を用意することで、通話相手の方のストレスを減らし、より快適なオンライン ミーティング体験を提供することができます。
また、どうしてもオンライン通話では 音声のトラブルがつきものです。
ヘッドセットに限ったことではありませんが、円滑なオンライン コミュニケーションをとれるよう配慮 することは、相手を気遣う 現代のビジネス マナーのひとつ だと思います。
Zoom の表示順で 偉い人を上座にしましょう とかいう わけのわからないビジネス マナー よりも、よっぽど大切にしたいマナーですね! 笑
ぜひ素敵なヘッドセットを探してみてください 😉